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第六章 植物生理の不思議

第八一話 耐寒性のはなし②

日本初出のクライメイトゾーン

耐寒性は庭の〝樹木選び〟の重要な目安


植物がどれくらいの寒さに耐えるのかを知るのは大事なことだ。木や草花の主な種類だけでも知って欲しい。耐寒性はハーディネス(Hardiness)といい、欧米では専門書から一般の園芸書まで、ハーディネスゾーンを示しているのが多い。

例えばアメリカの場合、国土に平均最低温度で10段階の気候帯(クライメイトゾーン)を決めている。これを見ると、例えばジンチョウゲは7~9で、テネシー州からフロリダ州中北部まで、暖地性のアガパンサスは8~10で、テキサス州からフロリダ州南部までというぐあいに生育限界が分かり、自分の庭に何か植えようというときのよい目安になる。ただしアメリカの場合、華氏(F)で、温度表示をしているから摂氏(C)に換算しないと、私達日本人には分かりにくい。ヨーロッパでは親切にも両方で示している例が多い。昨夏、ハンブルクの大農園主とあったときに贈呈されたカタログにも、ドイツを中心としたヨーロッパのクライメイトゾーンが表示してあった。

もと新日鉄副社長のIさんは、自宅の庭の冬の最低気温、夏の最高気温を毎年記録して、花や野菜づくりに資されているという。雪、霜、梅雨どきの雨などもメモしているから、ちょっとしたミニ気象庁だ。Iさんにいわせると、花に対するダメージは氷点下5度に1時間さらされるよりも、氷点下3度に3時間さらされる方が大きいという。耐寒性についてはいろいろあるが、民間にも関心の深い人がいるという実例だと思う。

日本でも世界に通用する花と緑のクライメイトゾーンをつくろうと提案していた矢先、『樹木アートブック』(アボック社出版局刊)という本がでた。日本の庭や公園に向く千2百余りの樹木にゾーンナンバーを付し、日本列島を24の気候帯に分けた詳細な地図を表裏に掲載している。このゾーンは世界の基準にも合致していて、樹木選びに有効だ。

話は少しそれるが、冬の都心の街路、とりわけ銀座裏通りなど歩いた人は気が付いていると思うが、プリムラ(西洋サクラソウ)やパンジーが植えられているのを目にする。本来は春咲きの植物だが、寒さにめげずに咲いている。心なごむというか、ほほえましいということのほかに、花の適応性も学べる。

秋に欧米を旅すると、寒さが迫ってくるというのに、公園や庭の花壇にはパンジーが植えられ、花咲いているシーンにでくわす。日本ではパンジーは春の花壇材料としていた私達には、奇異と感じたが、今は違う。

アメリカではウォーム(暖)シーズンの一年草と、クール(寒)シーズンの一年草とで表示しているが、日本でもパンジーはクールシーズンの一年草として人々にもてはやされる時代が来たなと思う。

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