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ヤナギラン(柳蘭)

1993年4月『花とみどり』岩手緑化研究会報 No.6 (P2)

ヤナギランはアカバナ科ヤナギラン属の亜高山あるいは北地に分布する多年生の植物であって、北米、欧米、日本(長野県の高原が南限)に分布。

学名
Chamalnerion angustifolium.L. カマエネリオン アングスティフォリウム
英名
Fire-weed. Spikedwielow. Greadwillow herb. Wickup. Rose-Bay

茎は一本立ちで0.8~1.5mで、根茎が長く匍って殖える。葉は鮮緑だが、秋に真紅に紅葉して美しい。葉は柳葉に似るのが、ヤナギランの名の由来である。葉縁は細かい鋸歯の状態だが、内側にめくれるので目立たないのと、支脈が多く、しかも葉縁の内側で連絡するのが特長である。

花序は総状で頂生し、2cm位な真紅な花を、下の方より上に向って咲かせる。花咢も花弁も4枚で、花弁には短い爪があり、横向きに付く。

雄しべが先に成熟して花粉を盛んに飛散したあとに雌しべが熟し、4つに裂けて錨形にそり返った柱頭が、近くに付着して残っていた雄しべによって授粉する。いわゆる雌雄異熟の現象が知られた最初の植物として有名である。あとでアオキ(Aucuba japonica)も同じ性質を持っていることが判明した。

花粉は多産し、養蜂家より良質な花蜜とともに人気を呼び、カナダでは、最良の蜜源植物として重要視されている。

朔果は熟すると裂けて綿毛のような冠毛をつけ、風に乗って飛ぶ。

ヤナギランは冷涼な気候を好み、砂壌土の湿地を好んで群落をつくる。また、伐採跡地や山火事のあとの焼野への第一次侵入植物であることでも知られている。

病害虫害が少ないが、小集団のときはカメムシの害をうけることがあるが、根は枯れないので再生する。繁殖は株分けと実生による。とくにとり播きは発芽勢が大である。種子はケシの種子のように微小だが、貯蔵方法が適当(5℃に保持)であれば、採種3年後でも発芽するものがある。

ヤナギランを低地に植えた場合には、3~4年後になって勢力が減退するので古株から出る根茎を株立てして、古株を捨てることで更新ができる。

最近、促成栽培によって冬季に、都会の花屋にでるようになった。水あげも花もちもよく、さらに開化期がながいことでよろこばれている。

なお、雌しべの柱頭の形、花弁の爪、葉縁の内めくり、葉脈の先端連絡、真紅の紅葉などの性質があることから、ヤナギラン属(現在、10種類の同属植物がある)から新たにアカバナ属Epilobium(エヒロービュウム)を設けて、これにヤナギランをその仲間に加えるという学説も出ている。

カナダ、カムチャッカ、千島列島、北海道、北東北に分布しているヤナギランは葉の裏が有毛だが、本州中部から東北の南部にかけて無毛種がある。これをウスゲヤナギランと呼ぶ。

(毛藤勤治)


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