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標本ラベル論議へのながーいコメント

このところ続けて、標本ラベルについての提言が載った。鈴木会長の仕掛けである。植物分類学会の会誌ではこれ迄は、もっと高尚な話題がふさわしい、という雰囲気があったように思う。最近のコンピュータの普及とソフトの進化に伴い、資料のデータベース化にどこでも取り組むことになり、話題のレベルも上がったのだろう。これに加えて博物館の数が増え、そこが分類学研究者の仕事場になってきた結果、大学ではあまり考慮する必要のなかった、他人の標本の大量整理や、アマチュアの寄贈標本の処理という負担が実感されるようになったからだろう。研究者がこういう現実問題に気づくことは、歓迎すべき情勢である。

ただ、コンピュータを扱う人間は、どうしても自分のシステムに都合のよい資料を要求しがちで、帽子に頭を合わさせたがる習性がある。そのくせ帽子をいつの間にかとり変えてしまって、またそれに頭を合わせろという。エンジニアがその典型だが、自分でラベルを作ることと、他人にラベルを作らせることとは事情がうんと違うので、作らせるためにはそれなりの思いやりが必要である。天野さんや藤井さんの意見は、もちろん聴くべきところ多大であり、要点をついているが、私もラベルやデータベースの問題ではいくつか書いたことがあるので、過去の文章に重複するところがあるが、蛇足を加える。

まず、ラベルには二種類あることを認識しておく必要がある。台紙にマウントして標本室という公的施設で配架する標本につけるラベル(本ラベルと称しておく)と、採集しておしばにするときにつける新聞紙上のメモやはさみ込む紙片や私蔵用のラベル(一括して仮ラベルと称しておく)である。この二つは作る環境や要求水準が全く異なる。前の場合は設備、資材、時間に原則として制限はないが、後の場合は短時間に限られた材料でたくさんの仮ラベルを作らねばならない。仮ラベルはおしばを作るすべての人が自分用に作るという問題であり、かつ本ラベルの源である。本ラベルはアカの他人の標本について、標本室を運用・利用する立場からの問題である。それから、扱う標本が自分の縄張り内が多い場合(たとえば県博物館で県内の標本が主対象となる場合)と、日本はおろか世界中どこから来るかわからないという場合では、かなり事情がちがう。データベースはラベルのどちらにも関連はあるが、また別な立場から見る必要がある。だからこれらを一緒にしない方がよい。そうでないと折角の提言が空回りする。以下作られる順序に、仮ラベル、本ラベル、データベースに分けてのべる。

仮ラベルに関して

仮ラベルの資質 仮ラベルに最小限の情報がのっているということが、すべての出発点である。その前に、自然史研究に必要な標本で、研究者が集めるものは量的に微々たるもので、いわゆるアマチュアのコレクションを、いかに活用できるかが死命を制すると思う。だがアマチュアは文字通り愛好者であり、研究者のような義務感に基づいて行動しない。そういう人達に研究上の立場から号令を下しても効き目は少ないと思う。「こうしておいてくれれば、あなたの死後、折角のコレクションを皆が有難がって使ってくれる」とアドバイスするのがせいぜいだろう。

まず、はさみ紙の新聞紙上に書いたメモは、標本室の立場からはきわめて不便である。独立した紙片に最小限の情報は書いてはさみ込んでおいてもらいたい。イザとなれば単にその紙片を台紙に貼れば、一応の情報は伝わる。これで本ラベルの代行ができれば、言うことはない。ただしこういう紙片を入れても、外からは中身がわからないので、私蔵用にははさみ紙上のメモは必要だから、二重手間になる。だから本ラベル作り側からの要求は、それでも仮ラベル作りをやってもらえる程度のものでないといけない。

最小限の情報とは 私のいう最小限の情報とは、採集者、年月日、産地である。それらが、自分が死んでから、一枚の素標本をみてアカの他人に理解できればよい。「アカの他人」という立場に立ってもらいたいのは、ほとんどの標本には、採集者自身の氏名が入ってないからである。標本が自分用ならこれは不要だが、他人の役に立つためには、是非とも必要となる。採集者名のない標本は、ちょっと信用する気になれない。標本というものは自分の興味なり関心に基づいて作るのだから、そのラベルは自分にわかりさえすればよい。だがそれを少々拡張して、他人にもわかるようにして欲しいのだ。私的な標本台帳をいくらくわしくつけてあっても、標本をマウントするときのラベル作りの役にはたたない。私蔵用ラベルには、採集者と所蔵者を混同しているものが多い。日付や産地については、さきの二人が書いているが、あまりまともに実践しようとすると、つきあい切れないこともあるだろう。

文字の耐久性 これは優先テーマではない。何を使おうと文句は言えない。記事の中身の方が大事である。自分の名前や日付なら、ゴム印にスタンプインクが1番早い。

産地の文字表記 現在わかる限りの細かい地点名を記すのがよい。だからといって、通常の地図に出ていない地名(たとえば第1林班第5界標)は、特殊な立場の人でなければ再発見できないので不適当である。他所者がここはどこだと探す地図は、結局2.5 万図がいいところだろう。だからそれに載っている地名を記しておくのが無難である。正確らしく見せるために「~付近」と記しても、これはあってもなくても認識は同じである。「松原湖」と「松原湖畔」は、位置としては違わない。それどころか、「付近」の範囲はA氏とB氏で違うし、同じ人の同じ場所でも採集品によって「付近」の範囲は違うから、「そこではないゾ」ということでしかない。地点名だけではインスピレーションに乏しいから、市町村名は付けた方がよい。しかしこれはいずれ変わってしまうので、あれば便利だがアテにはできない。県名と小字大字名の方が保存され易い。ほんとに「正確」に示したければ、数値表記にするしかない。産地を記す意味は何なのかをつきつめて考えれば、理解されると思う。

産地の数値表記 使えとはいえないが、使うならば経緯度に限る。数字は細かいほどよいとは思わないし、細かく位置決めすることは実際的ではない。採集で移動しながら、採った地点を一々精密に記録することなどできはしない。小数点下3ケタまで記してあったりすると、かえって記録者のセンスを疑いたくなることがある。そんな精密な位置ぎめができないことは瞭然だからである。細かいほど測定誤差は大きいのだから、むしろかなり大ざっぱに区切る方が現実的である。その最小単位は「分」だと思う。これは藤井説をとる。小地域の精密な調査、たとえば~町のタンポポ調査を、秒単位や1キロメッシュや 10mメッシュで記録することに反対するものではないが、これは一般に拡張できない。ハンディーなGPS 測位装置は、今ではそんなに高価ではない。それがなくても地図が読めれば位置はわかる。一冊で日本中どこでも分単位で位置を読み取れる、スケールつきのロードマップもある。

PR こういうことを分類学会の中でワーワー言っても、肝心の標本を寄贈してくれる採集者の人達には直接伝わらない。アマチュア同好会誌に繰り返しアッピールする必要がある。とくに仮ラベルの資質に関しては、十分理解してもらわねばならない。そういう会誌はサーキュレーションが限られているので、あちこちの会誌に同じことを書かねばならない。そうすると「二重投稿」とイビられるかもしれないし、複数の人がやればどうしても文章が似てくるので「盗用」と叱られるかもしれないけれど、肝心の寄贈元に周知してもらうためには、そうするよりほかはない。なぜかというと、これ迄に標本を蓄積した人達にいくらこういうことを口説いても、いま更ラベルを作ってさし込むことなど出来はしない。これから標本を作るときに心掛けてもらわねばならないことなのである。だから、分類学会に参加していない多数の人達に、最も知ってもらわねばならないのである。それも、「これなら俺にもやれる」という程度のものである必要がある。いくら微に入り細をうがったご高説も、やる気になってもらわねば仕方がない。やる気になっても、一時の流行では無意味である。

瀬戸口さんが79号に書いておられるように、おしば標本からDNA解析ができる時代になり、先に行けば技術は更に進むだろう。環境変化をおしば標本の微成分分析から追跡することは、そのつもりになれば今でも可能だろう。そういう時代になれば、物質生物学者に邪魔物扱いされながら先人やわれわれが蓄積してきたおしば標本は、分類学研究の枠を超えて、遺伝子資源どころか一般研究に不可欠な材料となるに違いない。その供給源は研究者よりも、たくさんのアマチュアに期待されるのである。だから、仮ラベルの役割を理解してもらうことは、とても重要なことだと思う。

フィールドノート ネパールの研究者と採集に出たとき、彼らが標本作りはポーターにまかせ、フィールドノートをつけることに時間をかけているのを見て、ノートつけは見習う必要があると思った。ここでフィールドノートというのは、標本ができたときにそれに付加するメモのことで、自己の研究用ノートではない。これは言うべくして行いがたいが、あれば標本の情報を豊かにする。資料データベースの面から見れば、フィールドノートの番号は重複標本を識別するうえで不可欠であり、標本番号では代用できない。野外でフィールドノートをつけるとき、ボールペンやインクペンは雨天のときはすべって書けなかったりにじんだりする。デルマトグラフは太すぎる。マジックインクは先がすぐ乾いてしまう。鉛筆はよいけれどすぐ先が太くなる。私はシャープペンシルを使っている。

本ラベルに関して

文字の耐久性 要するに顔料が紙繊維の中に埋められればよい。だから筆記なら鉛筆は捨てがたい。現在のインクやトナーは、耐候性や耐薬剤性については頼りにならないからである。鉛筆は消しゴムで消えるけれど、消すつもりならばリキドペーパーで何でも消せるのだから、心配しても仕方がない。プリンタの場合はドットプリンタが良いと思うのだが、近頃のインクリボンは顔料を使っているかどうかよくわからず、とにかく信じて使っている。天野さんが言われるような、ドットプリンタがパソコンで使えなくなりつつあるということは知らなかった。熱転写やページプリンタはナフタリンやパラゾールに弱いという。これはコピープリントも同じだろうから、コピーで本ラベルを作るのはイカンという人もいる。仮ラベルには要求しても無駄である。

産地の文字表記 本ラベルは仮ラベルの記事が元になるが、その多くは小さい地名しか書いてない、それを県郡市町村まで調べ、かつ現在の状況に合わせる手間は大変である。私の地名索引は、この手間を省くのが一つの目的であるが、現状に合わせたところで、どうせいまに変わってしまうのだから、苦労のし甲斐がない。元の記事以外では県名が入ればたくさんである。県名とその縄張りはもうあまり変わりそうもないから…。文字は漢字と共にローマ字併記の藤井さんに賛成する。外国人に見せるときや送るときに、翻訳する手間が大変なのである。国際性という面からローマ字表記一点張りというのは、日本語情報より内容がはるかに乏しいので賛成しかねる。ローマ字の綴りなどは、読めさえすればどうでもよい。

産地の位置の数値表記 経緯度しかおすすめできない。それ以外のもろもろのメッシュコードや位置座標は、私が提起したLocality Indexも含めて、ラベル1枚に記されたコードを見て、それがどういうメッシュシステムのものであり、各数字がどんな意味をもっているかを、誰もが理解できるとはとても考えられないので、使わない方がよい。国土基準メッシュも同様である。メッシュコードの代わりに地図名を記すことは、その地図がどこかを探すことがけっこう大変であることと、地名の文字表記と同様図名が変わる心配があるので、私は気がすすまない。2.5万図は4,000枚以上あり、土地カンのない他人の採集地の図を探し出すことは、できそうにないからである。経緯度なら、誰が見てもすぐ分かるし、細かく記録したければいくらでも細かくできる。一つ困るのは、位置記録の精度を示しにくいことである。これは分布図を描くとき、大問題になる。精度に応じて度や分の小数とその桁数を使い分ける必要がある。これについてはデータベースの項で再述する。この項はラベルの記事には経緯度のみがおすすめだ、と言っているのであって、データベースでもそうしろと言っているのではないことに留意してもらいたい。

何故自分が提案したLocality Indexを薦めないのかというと、日本地名索引を作ったときのやむをえない事情に関係している。分で記録しなかった主な理由は2つある。1つは経済的なことである。20万図は約120枚あった。地名の位置を分単位で読み取るためには、1枚につき98本の補助線を引かねばならないので、始める前にウンザリしてしまった。それにそんなにたくさんの線の入った図では、地名採録のバイトさんもウンザリするに違いないし、校正もややこしい。Locality Indexなら1枚あたり30本の線を引けばよい。もう1つの主な理由は、分布図作りのためにあちこちの標本室でデータをとっていたが、経緯度の分で示せるほど「精密な」産地記録は1つもなかったからである。これは今でもそうだろう。だからこそ、「精密な」記録をほしがる人達が、声をからし始めたのだ。「分でほしい」と言ってるのは、県分布図が頭にあるからにちがいない。日本全図ならもっと粗なデータでもよいのだから…。Locality Indexは堀川芳雄博士のGeoquadratに由来しており、それより「細かい」記録法だったのである。当時はメッシュコードを使う者は稀だったので、特殊性を主張できた。だがこれを元にした「日本地名索引」は、「位置ぎめがやりにくい」という陰の声があった。それに、今日のようにいろんな種類のメッシュコードが現れると、ラベル1枚からではどのコード体系なのか見分けがつかない。唯一わかるのが経緯度なのである。

記録用メッシュと表示用メッシュと調査用メッシュ これを区別してくれる人はほとんどいない。とくに記録用メッシュと調査用メッシュの混同は蔓延している。記録用メッシュは採集者各自が気のすむように選べばよい。表示用メッシュとは、分布図に示すときのメッシュで、たとえば1/700万日本全図で分単位の分布点を描くことは無駄で、もっと粗いメッシュで表示する方がスッキリする。ということは、Locality Indexや地図単位の位置記録でもよいということである。同じデータから町の植物分布図を作るなら、秒単位のメッシュでないと表現しにくい。その代わり分単位や地図単位の記録はネグらねばならない。調査用メッシュは分布調査のとき必ず足を運ぶことを前提とするメッシュなので、予算と期間と調査者のエネルギーを勘案して決める必要がある。調査用メッシュと記録用メッシュを混同した調査計画は、たいへん始末の悪いものとなる。

位置記録は地図ラベルで代用できるか? 略地図に点を打ったものは、感覚的には位置情報として使える。しかしデータベースには文字・数字にならないと取り込めない。それを読み取れるような目盛りが入っている略地図には、あまりお目にかからない。経緯度線が二組かそれに代わる目盛りがないと、位置は数値表現できない。だから略地図があるからと、安心しない方がよい。データベースに入力するときに、あらためて文字情報に作り直すという手間は楽ではないというより、マアできないだろう。地図のままでは、後記のような入力してからまとめて直すというやり方ができない。

データベースに関して

採集番号と標本番号 藤井さんの文には標本番号のことが書いてなかった。標本番号は公的標本になってから付けるもので、採集者に付けてもらうものでないから当然である。寄贈標本に先方の標本番号がついていても、こちらの標本としての番号をあらためて与えねばならない。データベースになってから、あるレコードを呼び出して参照したり訂正しようとすると、レコードを特定するための標本番号は大変重要になる。だからどの標本室でもつけてもらいたい。標本番号は重複しないということだけが大事で、ヤミクモにつければよい。オートナンバリングを持ち込んで、片端からバンバン打てばよい。標本番号に分類序列だの備品種別だの年代順だのを含ませようとすると、番号の管理が面倒になる。標本番号をつける作業は、データベース化に先立ってやる必要がある。順序が逆になると、たいへん面倒である。後記のようにデータベースの項目内容は次第に更新されてゆくので、標本番号が唯一の「定数」なのである。データベースを交換検討した結果、訂正されたレコードを元のファイルに入れ換えるには、標本番号を頼りにやるほかはない。一方採集番号は採集者がつけるものなので、これはフィールドノートをつけることと関連して、ぜひ習慣づけることをすすめてもらいたい。採集番号はフィールドノートと標本を結び付ける手段なので、そんなに神経質に管理する必要はないが、重複標本を判別する材料となり、研究上重要な参考データである。

データベース仕様 以前はデータベースというと、まず「みんなで同じ仕様にする。その方が共通性が高くて便利だ」というわけで、植物も動物も藻類も菌類も化石も岩石も、一つの仕様を設計したがったものだ。それも、データベースを実際に扱う前の、みんなの頭がブランクのうちに…。今はこういう馬鹿げたことは少なくなった。私は植物の中でも統一仕様はなくてよいと思っている。それぞれの作者の都合のよいように作ればよい。まして項目長などを協定する必要は感じない。ただ、最小限必要な項目は何かということが共通理解されていればよい。これについては既に何度も書いた。互いに交換するような標本資料データの必要項目が、とんでもなく違うことはない筈だから、もらったデータを自分の仕様に取り込むことは、今日では大して苦労はないだろう。

記述の統一 データベースを扱うとき、各項目の書き方が統一されていないと困る。行政区画名に新旧があったり、同一人の氏名の表記や略し方がマチマチだったりするときには、オリジナルの記事がどうであろうと、元の作者が何と言おうと、統一的表現に直さねばならない。だからといって、仮ラベルを作る人に統一基準による記述を要求しても、無理にきまっている。これは帽子に頭を合わせろというものだ。その次の段階として、データ入力時に一々訂正している場合が多いが、これはエネルギーの無駄使いという他はない。出現する一つ一つのケースを調べて直すことは、手間ばかりかかって入力者泣かせであり、そうしたところでエラーは残る。構わず入力してしまえばよい。データがたくさん集まってから項目ごとにソートをかければ、同じようなデータが集まるから、そこでいっぺんに直すのが楽だと思う。データベースのエラー訂正の手数は、エラーがいくつあったかではなく、何度訂正したかで決まる。機関によっては積み上げたシソーラスを用意し、入力時にソフト的に統一仕様にしているところも既にある。ただこういうやり方ができるのは、冒頭に記したように、地域を主対象とする機関で、どこでもやれるとは限らない。あまり対象が広くなると、シソーラスが不足なのにソフトがどこかにヒットさせてしまうおそれが大きくなる。これには気づくことが少ないのでコワイのである。シソーラスを充実すると、今度はヒットし過ぎて立ち往生するということがおこる。それを避けようとデータ仕様を細かく規定すると、作るのがめんどうになる。

過去の記録をどうするか(表記の精度) 自分のラベルを作ることなら、いくらでも注文をつけられる。少々拡張して、他人もこういう風にやれというのも、条件を緩めれば不可能ではない。号令をかけて集団の計画としてやる調査ならなおさらである。しかし既に作られてしまった標本や記録は、そういう条件にあてはめるだけの資質を備えていないものがほとんどである。だからといってこれらを無視するわけにはゆかない。環境変化や分布記録は、時間の経過と関連させる必要があるので、過去の資料も現在のそれと同じに扱わねばならない。ついでにいうと、「累積分布図」はホントの分布を示すのかということを、そろそろ考える必要がある。そうすると現在の記録がいくら「正確」でも、過去のものと混ぜて扱うときには、「正確さ」は低い方にならわざるを得ない。データベースの統一スタイルでは、これらの見分けがつかない。たとえば「千葉」という産地名しかない標本には、千葉駅か千葉市役所の位置座標がつくだろう。私は実際そうやっている。なぜかというと、その資料を無視したら、過去の記録がなくなってしまうというケースがあるからである。この記録は日本全図の分布図なら使えるが、千葉県の分布図には使えない。しかしデータベースになってしまうと、その見分けがつかない。きわめて「正確な」数字がついているのだが、その±Xはわからないのである。データベースが一定のメッシュシステムしか受け入れない場合、帽子に合わせて換算してしまうから、元の記録の精度はわからなくなる。元のメッシュ記録のまま入力しておけば、その精度は保存でき、地図の縮尺に応じてデータを取捨することが可能である。あるいは統一メッシュにした上で、精度をつけ加えるのもよかろう。

電子媒体記録のウサン臭さ データベースは文字型資料の保存形態として優れているという通念があるが、私は信じない。データベースは検索やソートを効果的におこない、さまざまな形態で出力してくれるという点では大変有用であるが、それを行うためには、オリジナルデータを統一した様態に変形する必要がある。たとえば同じ産地なのに昔は氷川村と記録され、今は奥多摩町となっている。リストを作ったり検索するときには、これを現在の方に統一する必要がある。先日ある論文を見ていたら、千葉県の富津洲を「フッツス」とローマ字書きしてあった。私の記憶では「フッツノス」なので著者に問い合わせたところ、教育委員会の説明書きが送られてきた。それには「フッツス」と記してあった。また同じ千葉県で、これはTVで姉崎を「アネサキ」と発音していた。これも私の記憶では「アネガサキ」だった筈で、おそらく教育委員会がらみだろう。そうすると過去の「フッツノス」や「アネガサキ」の記録をそれぞれ「フッツス」「アネサキ」に統一してしまわないと、たとえば産地の50音ソートに差し支える。したがってデータベース上では歴史的発音はなかったことになり、いつまで「フッツノス」「アネガサキ」であったかはわからなくなる。データベースがオリジナル情報を保存しないということは、それだけ情報が減るということである。

これらに限らず、地名のよみ方、年号の個人による使い方のくせ、植物名や人名にいたるまで、統一せねばデータベースとして使えないものは数かぎりない。ラベルやメモ紙の上だと、たとえ書き直しても、線で消してあることがわかったり、筆跡で誰がそれをしたのかがわかる。しかしデータベースには筆跡はもともとないし、訂正は上書きされてしまうので、変形の履歴は失われる。ということはオリジナル情報は保存されず、しかもいつ誰がどのように改ざんしたかもわからないまま横行するのである。誰もそれに責任をとらない。私はこれがいやで、「訂正するならオリジナルデータはそのまま残し、別項目を立てて行うべきだ」と言ったことがあるが、頭を冷やして考えると、実際にはこんなことはしていられない。だから電子媒体記録は「保存」のためにあるのではなく、「活用」のためにあり、常に「更新」されてゆくものだと考えねばならない。ラベルの永続性を心配しても、データの安定性についてはだれも心配せず、いつの間にか変わってしまうので始末が悪い。 データベースがうさん臭いとき、立ち帰って見なければならないのは仮ラベルであり、それをつなぐのは標本番号である。

※もっと根本的な問題は、電子記録では文字パタンが規定されていて、システムにない文字は使えないということである。「外字パタンを作ればよい」とすぐに反論されるが、そんなものはデータ交換のとき消えてしまうし、もっとコワイことに他の文字に化けてしまうから、ウカツにやらない方が賢明である。実際にそういう悲劇を体験している。コードブックで文字パタンを調べてみれば、同じであるべき篇やつくりの形が複数あって(たとえばシンニュウには2つのパタンがある)、複数あるのは当然と思っていると、文字によってどっちを使うかが決められているのを知るだろう。操作性の便利さと引換えに、オリジナル情報を型にはめて変形せねばならないのである。※

データベースは誰のものか? 私はみんながテンデに同じ種類のデータベース、とくにシソーラスを作っている現状は、エネルギーの無駄遣いだと思う。和名・学名のシソーラスはたくさんの人が作っている。少なくとも和名や学名や文献情報の文字列は、誰がやっても同じである。だからだれかが一度入力してそれをみんなが使えば、余計な手間が省けると共にエラーを最小限に抑えることができる。近頃標本を調べに来る人達は、パソコン入力をしている人が多くなった。そのデータを標本室に還元してほしいものだ。標本室でも関係標本のデータベースがあるなら、わざわざ入力させないで分与してあげればよい。不足不備のところは、見つけた人がつけ足せばよい。それらをどう使うかは、人によって異なるだろう。余ったエネルギーと時間を、他のデータ処理に振り向けられる。だからデータベースは、できるだけ頻繁に交換するのがよい。そうすればその度に内容は充実してゆくだろう。同時に変形もしてゆくけれど。この頃の風潮では、自分の作ったものは自分のものだと主張する傾向が強い。だからあそこに同じものがあると分かっていながら、自分でまた同じものを作り、「俺のものだ」と囲い込む。中身は同じなのに…。他人にそれを与えると、もらった人がそれになにか手を加えるから、「自分」の権利が輻輳して弱くなる。だから「ください」とも言いにくい。「他人の努力をただ取りする」といわれかねないから…。そういう人は、自分と同じ結果を出すために、他人も同じだけ汗を流せと言いたいのだろうが、同じ汗で自分と異なる結果を出せるようにしてやる方が、お互いの為ではなかろうか。多くの人達が関与してできたデータベースに各人が権利を主張すれば、使う立場や改善する立場の人達の参加意欲が失われるだろう。データベースは手段・過程であって、東京から京都へ行くのに、歩いて行くか、バスで行くか、新幹線で行くか、飛行機で行くかということではないのか?現状は各自がテンデに自動車を組み立て、道路を開発しているようなものではなかろうか。だれかが自動車を作ったらそれに便乗して、京都での仕事を能率よく片づけるのがよくはないだろうか?データベースやソフトウエアは活発に交換し、互いに作者に敬意ははらうが遠慮なく利用・増強するのがよくはないだろうか。むかしある有名教授で「俺の研究室の機械を使わせてやるから、論文は共著にしろ」と言った人があるそうだ。言われた人は同じ教室なのに敬遠して、わざわざ遠方へ使わせてもらいに行った。われわれの間でこういうことは起こってほしくないものだ。ただ、データベースの開発や製作には、資金の関係で企業や集団の利害がからむことがあるから,それに配慮せねばならないことは当然である。

[日本植物分類学会Newsletter(80):9-14(1995)]

編集部注:原文の提供情報は一部割愛いたしました。

『金井弘夫著作集 植物・探検・書評』コンテンツ一覧▼ 目次(青字)をクリックすると、各文をご覧いただけます

金井弘夫博士著作集に寄せて 東京大学名誉教授 大場秀章 / あとがき

第一部 時代の記憶・探険の記憶

最後の旧制高校生の自分史
理化館の焦げ茶のタイル
インドで見たこと聞いたこと
  • はじめに
  • 夏休みは4月
  • 「古」新聞の値段
  • 街頭の商人達
  • 乞食
  • ボクセス
  • 良いお金と悪いお金
  • お茶
  • オナラ
  • 立小便
  • 近づくほど遠くなる
  • 踏切に錠前
  • 汽車
  • バス
  • 市電
  • インド人という「民族」
  • アッチャー
  • タバコ
  • お酒
  • ビール
  • ウイスキー
  • ラム
  • チャン
  • マフア酒とヨーグルト
  • 朝のお祈り
  • 国境侵犯
  • 二人のリエゾン・オフィサー
  • シェルパたち
  • アンプルパ
  • トゥンドウ
  • プルバ・ロブソン
  • テンバ・シェルパ
  • 女性たち
  • ラマ教
  • 山で一番こわかったもの
  • お菓子
  • 名前
  • 宿屋
  • インドの道の良さ
  • フェリー
  • 交通法規
  • カストムハウス
  • 風呂
  • 拍子木たたき
  • バルカカナの日本人
  • ボダイジュの借り倒し
  • タテガミのあるブタ
  • 封蝋
  • 食いもの
  • カースト(階級制度)
  • デモ
  • 鶏と卵
  • 切符を買う
  • 街路樹
  • 事故
  • インドの英語
再びインドの植物を求めて
  • 悪路に悩む採集行
  • ヒマラヤで見る段々畑
  • 調査成果の一端
西北ブータンの山々
  • 入国手続き、旅行許可など
  • 入出国の経路
  • 国内の輸送、通信、シェルパなど
  • 物資の調達
  • 気候
  • 地図、コースについて
  • チンプウ-トンサ
  • 観察されたピーク
  • 集落
  • 通貨、賃金
フィニッシュの話
  • 失せ物が出た
  • 通関書類、フィニッシュ
  • リエゾン・オフィサー、フィニッシュ
  • ミソとストーブ、フィニッシュ
  • スペース、フィニッシュ
  • チニ、フィニッシュ
  • サーダー、フィニッシュ
  • ポーター、フィニッシュ
  • 道路とジープ、フィニッシュ
  • ブルカー、フィニッシュ
  • 標本、フィニッシュ
  • 道路、もうひとつのフィニッシュ
  • シェルパ、フィニッシュ
  • トラック、フィニッシュ
東ネパール調査(1963年)点描
  • チャッシガレ!
  • おまじない、ハチ
  • 録音
  • ハリー
  • 食物
  • こわいもの
ネパール通信1
  • カトマンズ(1)
  • フルチョウキ
  • カトマンズ(2)
  • チュリア・マハバラトの旅
  • ゴサインクンデの旅
  • ボダイジュのほこら
  • カトマンズ(3)
  • ロルカニの旅
  • カトマンズ(4)
  • チリメ、ランタンの旅
  • チャンドラギリの旅
ビル・ニガントゥに見られる米の記事
ネパールの滝の数
ネパール通信2
  • 自動車事故のはなし
  • 創立記念パーティー
  • カリンチョークの旅(1)
  • インドラジャトラ
  • カリンチョークの旅(2)
  • チュリアの旅
ヒマラヤ植物調査の今昔
日本・ネパール協同植物調査史 1960-1980 [英文]
『冒険家族ヒマラヤを行く』訳者あとがき
パプア・ニューギニアの話
  • 交通
  • 食べ物
  • 人々
  • コトバ
  • 古戦場
吉川英治文化賞受賞のことば

第二部 植物の観かた・残しかた

野外観察会のこと
日本植物の分布型に関する研究(2) ヒメマイヅルソウの分布型と変異
オゼコウホネの種子散布
ヤマモモの仁
クヌギの落枝
スベリヒユは対生
猪突猛進するチガヤの地下茎
ササの葉鞘
ケヤキの落葉現象はあったか
笹舟は沈む!
ミャンマーのドクウツギ属植物Coriaria terminalis Hemsley とその西限産地
ブータンのウルシ
植物の動きを見せる
尾瀬ケ原の池塘データベースによるヒツジグサとオゼコウホネの16年間の分布消長
群落の突然の交代
ツタの植物画
ツタの「雨」
国立科学博物館のサクラソウ生態展示
有毒植物を食べる
ミズバショウの果実の味
マムシグサのイモの「味」
ヌルデとネムノキは仲良し?
ビルマの植物学界の一端
部活動と自然観察会
普通な植物を記録しよう
ヒレハリソウ(ムラサキ科)の葉序
アイスマンの弓矢
ツュンベリーと日本のアマチュア植物学 [英文]
誰にでも利用できる標本のために
標本にはラベルを入れよう
標本ラベル論議へのながーいコメント
  • 仮ラベルに関して
  • 本ラベルに関して
  • データベースに関して
ヒートシールによる標本貼付
おしば標本の新しい貼付法
おしば標本貼り付け用ヒートシールテープの自作法
移動式おしば標本棚の得失
  • 改装工事前後の問題
  • 運用上の問題
おし葉製作法の改良
携帯用植物乾燥機について
  • 冨樫板
  • 加圧法
  • 加熱法
  • 標本製作中の注意と標本の出来具合
  • 研究室での使用法
教具教材としての植物パウチカード
生植物のラミネート標本
日本植物分類学文献目録・索引のデータ仕様と検索項目 [英文]
シンポジウム「標本データベースの将来」の感想
  • Herbariumの体制
  • 大学と博物館の違い
  • どうやるか
  • データベースを作ったあと
  • 画像データベース

第三部 ナマエ・データ・ヒト

吉村衛氏による科の和名の新提案
命名規約とオフセット印刷
デチンムル科
「野草」に現れた植物の新名
新和名提示のいろいろなかたち
「ナマエ」を考える
モノの見え方について
東京消失
地名データベースの活用
  • 住吉小学校の「住吉」研究
  • 住吉小学校はいくつあるか
  • 住吉神社はどのくらいあるか
  • 住吉という地名はどうだろう
  • IT化時代の学習
新日本地名索引の内幕
新日本地名索引のはなし
  • どんなものか
  • どうやって作ったか
  • 索引のスタイル
  • よみの問題
  • 分布地図
  • 「鐙」の分布
  • JIS漢字表の問題
学術用語集植物学編(増訂版)の分類学用語改善のための資料
  • 形を表す用語
  • 花を表す用語
データベース仕様と植物学・動物学・農学に共通な植物用語
  • データベース仕様
  • データベース作成の方法
  • 調整を要する用語の方針と方法
保育社・原色日本植物図鑑の観察
Index Kewensis 展開版前文
ネパールの本草書ビル・ニガントゥについて
岩槻邦男氏にエジンバラ公賞
英語教科書に載った西岡京治氏
大村敏朗氏の貢献
原寛博士への弔辞・追悼文
  • 弔辞
  • はじめてのヒマラヤ
若き日の原寛博士の日記
津山尚博士
「訓導」原襄さんの思い出
里見信生さんの思い出
里木村陽二郎先生
山崎敬さんの思い出

第四部 書を評す

地図・地名
  • コンサイス地名辞典日本編
  • 現代日本地名よみかた大辞典 1-6巻
  • 知っておきたい災害と植物地名
  • 日本湿地目録
  • 日本山名総覧
  • FD日本山名総覧「全国版」
  • 数値地図 25.000(地名・公共施設)全国CD-ROM版
学名・用語など
  • 植物学ラテン語辞典
  • 国際植物命名規約1988
  • 植物学名詞
  • 菌学用語集
  • 植物学名大辞典
  • 植物の名前のつけかた植物学入門
  • 日本苗字大辞典
  • 図説植物用語辞典
  • 国際栽培植物命名規約第7版
フィールドワーク
  • 清瀬の自然フィールドガイド春
  • 東京西郊野外植物の観察
  • GPS全日本ロードマップ
  • ヨコハマ植物散歩
  • 東京樹木めぐり
  • 巨樹・巨木
  • ぐるっと日本列島野の花の旅
  • 続巨樹・巨木
  • 地べたで再発見「東京」の凸凹地図
  • 東京大学本郷キャンパス案内
  • 雷竜の花園
  • 秘境・崑崙を行く
  • 中国秘境に咲く花
  • 青いケシの咲くところⅡ
  • シルクロードに生きる植物たち
  • ヒマラヤを越えた花々
  • 幻の植物を追って
  • ロンドンの小さな博物館
  • ヒマラヤに花を追う
  • ヒマラヤの青いケシ
  • 白井光太郎著作集
  • 進野久五郎植物コレクション
  • 来し方の記8
  • 横内齋著作集2
  • 李永魯文集
  • MAKINO80『植物同好会』八十年の歩み
  • しだとこけ 服部新佐先生追悼記念号
  • 小泉秀雄植物図集
  • 籾山泰一先生論文集
  • 私の研究履歴書-昭和植物学60年を歩む- [林孝三]
  • 命あるかぎり-花と樹と人と-見明長門追悼集
  • 中尾佐助文献・資料目録
  • 牧野晩成
  • 沼田真・著作総目録
  • 牧野富太郎とマキシモヴィッチ
  • 牧野富太郎著・植物一家言
  • 誰がスーリエを殺したか1
  • 展望河口慧海論
  • 「イチョウ精子発見」の検証
  • 牧野富太郎植物採集行動録
  • 大雪山の父・小泉秀雄
  • 大場秀章著作選Ⅰ
  • 大場秀章著作選Ⅱ
  • 小原敬先生著作集
  • 植物文化人物事典
  • 清末忠人研究集録
  • 自然と教育を語る
文化
  • 現代文明ふたつの源流
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  • 江戸時代中期における諸藩の農作物
  • 日本の植物園
  • アジアの花食文化
  • いのちある野の花
  • 江戸参府随行記
  • ボタニカルモンキー
  • 菌類認識史資料
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  • 黒船が持ち帰った植物たち
  • 日本植物研究の歴史
  • 植物園の話
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  • 絵で見る伝統園芸植物と文化
  • 江戸の植物学
  • 現代いけばな花材事典
  • 花の男シーボルト
  • サラダ野菜の植物史
  • すしネタの自然史
  • シーボルト日本植物誌 文庫版
地域・フロラ
  • 環境アセスメントのための北海道高等植物目録Ⅳ
  • 宮城県植物目録 2000
  • 秋田県植物分布図
  • 秋田県植物分布図第2版
  • 茨城県植物誌
  • とちぎの植物Ⅰ,Ⅱ
  • 日光杉並木街道の植物
  • 渡良瀬川支流山塊の高等植物 類似植物の見分け方ハンドブック
  • 渡良瀬川支流山塊の高等植物
  • 群馬の里山の植物
  • 群馬県タケ・ササ類植物誌
  • 群馬県植物誌改訂版
  • 館林市の植物
  • 尾瀬を守る
  • 1998年版埼玉県植物誌
  • さいたまレッドデータブック
  • 千葉県植物誌
  • 千葉県の自然誌
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  • 新潟県植物分布図集第1-10集登載植物および索引
  • 石川県樹木分布図集
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  • 金沢大学薬学部付属薬用植物園所蔵標本目録 白山の植物
  • 信州のシダ
  • 長野県の植生
  • 長野県植物研究会誌第20号
  • 長野県版レッドデータブック維管束植物編
  • 長野県植物ハンドブック
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  • 37人が語るわが心の軽井沢1911-1945
  • 近畿地方の保護上重要な植物
  • 改訂・近畿地方の保護上重要な植物
  • 近畿地方植物誌
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  • 六甲山地の植物誌
  • 淡路島の植物誌
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  • 岡山県スゲ科植物図譜
  • 広島県文化百選 花と木編
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  • 山口県の植物方言集覧
  • 山口県の巨樹資料
  • 徳島県野草図鑑〈下〉
  • えひめの木の名の由来
  • 福岡県植物目録 第2巻
  • 熊本の野草〈上〉〈下〉
  • 熊本の木と花
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  • 改訂鹿児島県植物目録
  • 沖縄植物野外活用図鑑全6巻
  • 沖縄県の絶滅のおそれのある野生生物
  • 琉球列島維管束植物集覧
  • 孤島の生物たち-ガラバゴスと小笠原
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  • キナバル山の植物
  • 韓国産松柏類
  • 韓国植物検索便覚
  • 韓国植物分類学史概説
  • 中国人民共和国植被図
  • 中国天山の植物
  • 雲南の植物
  • 雲南の植物
  • 東北葯用植物
  • ヒマラヤの自然誌
  • ヒマラヤ植物大図鑑
  • ネパール研究ガイト
  • スイスアルプスの植物
調べる
<環境>
  • 屋久島原生自然環境保全地域調査報告書
  • 昭和63年度レアメタル賦存状況調査報告書
  • 帰化植物のはなし
  • レッドデータプランツ
  • 植物からの警告・生物多様性の自然史
  • エコロジーガイド・ウェットランドの自然
  • 植物群落レッドデータブック
  • 日本森林紀行
  • 温暖化に追われる生き物たち
  • 水生シダは生きる
  • 侵略とかく乱のはてに
  • 各都道府県別の植物自然史研究の現状
  • 日本の絶滅危惧植物図譜
  • 絶滅危惧植物図鑑レッドデータプランツ
<種類>
  • 新しい植物検索法 離弁花類編
  • 日本タケ科植物総目録
  • 新しい植物検索法 合弁花類篇
  • 北日本産樹木図集
  • 動植物目録
  • 日本件名図書目録⑨ 動・植物関係
  • 山野草植物図鑑
  • 植物目録
  • 日本の高山植物
  • 世界の針葉樹
  • 検索入門樹木
  • 葉による野生植物の検索図鑑
  • 英語表現べからず辞典
  • 日本イネ科植物図譜
  • 改訂増補 牧野日本植物図鑑
  • 日本の自生蘭
  • 北本州産高等植物チェックリスト
  • 日本水草図鑑
  • 日本草本植物根系図説
  • 日本のスミレ
  • 日本で育つ熱帯花木植栽事典
  • 植物の系統
  • 日本タケ科植物図譜
  • 日本の野生植物 コケ
  • 日本花名鑑1
  • 樹に咲く花 合弁花 単子葉 裸子植物
  • 高山に咲く花
  • 日本花名鑑2
  • 日本の帰化植物
  • ツバキとサクラ
  • カエデの本
  • 新日本の桜
  • 日本のスゲ
  • 日本の野菊
  • 日本花名鑑4
  • 日本海草図譜
<観察>
  • 花と昆虫
  • 樹木
  • 平行植物
  • 描く・植物スケッチ
  • 植物観察入門
  • 野草 1-15巻+別巻
  • 折々草
  • みどりの香り 青葉アルコールの秘密
  • 誰がために花は咲く
  • 草花の観察「すみれ」
  • 人に踏まれて強くなる雑草学入門
  • 花生態学入門 花にひめられたなぞを解くために
  • ブナ林の自然誌
  • 原寸イラストによる落葉図鑑
  • 人里の自然
  • 虫こぶ入門
  • 森のシナリオ
  • シダ植物の自然史
  • 花と昆虫がつくる自然
  • 文明が育てた植物たち
  • 雑草の自然史
  • セコイアの森
  • 植物の私生活
  • ツリーウォッチング入門
  • 根も葉もある植物談義
  • 花の観察学入門
  • 野の花山の花
  • ため池の自然
  • 花と昆虫 不思議なだましあい発見記
  • 道端植物園
  • タンポポとカワラノギク
  • どんぐりの図鑑
  • 植物のかたち
  • せいたかだいおう-ヒマラヤのふしぎなはな
  • コケ類研究の手引き
  • 虫こぶハンドブック
  • 虫こぶ入門
  • ひっつきむしの図鑑
  • 樹木見分けのポイント図鑑, 野草見分けのポイント図鑑
  • 植物生活史図鑑Ⅰ, Ⅱ
  • 絵でわかる植物の世界
  • 「野草」総索引
  • 「野草」植物名総索引 第1巻~第70巻
  • 標本をつくろう
  • わたしの研究 どんぐりの穴のひみつ
  • どんぐり見聞録
  • ほんとの植物観察, 続ほんとの植物観察
  • キヨスミウツボの生活
  • 発見!植物の力1~10
  • 帰化植物を楽しむ
  • 花からたねへ
  • 植物と菌類30講
<標本>
  • 自然史関係大学所蔵標本総覧
  • 国立科学博物館蔵書目録和文編
  • デジタルミューゼアム
  • 牧野植物図鑑の謎
  • Systema Naturae 標本は語る
  • 牧野標本館所蔵のシーボルトコレクション
  • 牧野標本館所蔵シーボルトコレクションデータペース CD-ROM版
洋書
  • Manual for Tropical Herbaria, Regnum Vegetabile
  • The Asiatic Species of Osbeckia
  • Biological Identification with Computers
  • A Geographical Atlas of World Weeds
  • Neo-lineamenta Florae Manshuricae
  • Atlas of Seeds Part 3
  • Alpine Flora of Kashmir Himalaya
  • Botticelli's Primavera
  • Index to Specimens Filed in the New York Botanical Garden Vascular Plant Type Herbarium
  • Elsvier's Dictionary of Trees and Shrubs
  • Medicinal Plants in Tropical West Africa
  • Fodder Trees and Tree Fodder in Nepal
  • Nepal Himalaya, Geo-ecological Perspectives
  • Leaf Venation Patterns
  • Development amid Environmental and Cultural Preservation
  • The Lilies of China
  • Kew Index for 1986
  • Catalog of Moss Specimens from Antarctica and Adjacent Regions
  • The mountains of Central Asia
  • Trees of the southeastern United States
  • A New Key to Wild Flowers
  • Flora of upper Lidder Valleys of Kashmir Himalaya
  • Systematic Studies in Polygonaceae of Kashmir Himalaya Vol.1
  • Flowers of the Himalaya, a Supplement
  • Plant Taxonomy and Biosystematics, 2nd ed.
  • Plant Evolutionary Biology
  • Lilacs, the Genus Syringa
  • Ornamental Rainforest Plants in Australia
  • Forest Plants of Nepal
  • Plant Taxonomy, the Systematic Evaluation of Comparative Data
  • Woody plants
  • The Evolutionary Ecology of Plants
  • The Forest Carpet
  • Cryptogams of the Himalayas Vol.2., Central and Eastern Nepal.
  • Pattern Formation in Plant Tissues
  • Plant Genetic Resources of Ethiopia
  • Leaf Architecture of the Woody Dicotyledons from Tropical and Subtropical China
  • Palaeoethnobotany
  • A Bibliograpby of the Plant Science of Nepal
  • C.P. Thunberg's Drawings of Japanese Plants
  • Temperate Bamboo Quarterly 2
  • Index of Geogrphical Names of Nepal
  • A Revision of the Genus Rhododendron in Japan, Taiwan, Korea and Sakhalin
  • A Bibliography of the Plant Science of Nepal. Sipplement 1
  • The Iceman and His Environment, Palaeobotanical Results
  • The Cambridge Illustrated Glossary of Botanical Terms
  • Handbook of Ayurvedic Medicinal Plants
  • Ethnobotany of Nepal
  • Himalayan Botany in the Twentieth and Twenty-first Centuries
  • Meristematic Tissues in Plant Growth and Development
  • Proceedings of Nepal-Japan Joint Symposium on Conservation and Utilization of Himalayan Medicinal Resources
  • The Orchids of Bhutan
  • Beautiful Orchids of Nepal

書籍詳細

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