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園芸樹木の変わりものたち

著者:造園植物研究家 中村 恒雄

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1.植木の里・安行から見えてきたこと

蛇の目松(クロマツの園芸品種)
枝垂れ赤松(アカマツの園芸品種)
左:蛇の目松(クロマツの園芸品種)
右:枝垂れ赤松(アカマツの園芸品種)
いずれも『本草図譜』巻之七十六より。
岩崎灌園(いわさきかんえん;江戸後期の本草家)が
著した『本草図譜』(1828年成立)には、草木など
約2000種類が図示されている。

近年は世界各地から、新しい植物が導入されて楽しい面もありますが、日本にも多くの観賞用樹木が古くから栽培されてきました。ところが現在では見向きもされずに忘れさられるばかりか、栽培されずに消えてゆく品種等が近年多く見られるのです。保存園のようなものをどこかに設置しておきたいものです。

埼玉県では安行に「植物見本園」を設置して(昭和28年)、サクラ、ウメ、ツバキ、サザンカ、ツツジ類、カエデ類、この他多くの園芸樹木の保護育成をしてきましたが、面積は狭く(2ha)、たちまち大きくなった木は邪魔にされ、現在人気のある花木で来園者を多く集めたいという地元の意向もあり、また行政の方向性もあり、名称も埼玉県植物振興センターと変り(昭和57年)、都市化したなかで公園化した傾向がありますが、時代の変化でしょう。

「植物見本園」建設当時は、安行の里は交通の不便な畑地でしたが、いっぽうで植木の生産地として江戸時代から知られており、各農家が、ボタン、バラ、フジ、サクラ、ウメ、ツバキ・サザンカ、カエデ・モミジなどの専門に特化して栽培を行っていたほか、珍しい植物が何かしら栽培されていて、非常に楽しい自然の宝庫といったところでした。隣接した鳩ヶ谷町、戸塚村、大門村、草加等の地域も同様でしたが、その当時は水田と畑地とを1町歩位持つ農家が多かったようです。

さて、近年では松栢類の園芸品種が多く途絶えています。例を挙げれば、一葉黒松、一葉赤松、虎班黒松、折り鶴松、赤岩石松、錦松、水犬松、蛇の目松(現在でも栽培あり)、多行松、石化松、枝垂れ赤松、万代黒松、黄金赤松、曙赤松、枝垂れ黄金松、美し松(滋賀県)など多くの珍しい松類がありこれらを繁殖していましたが、いまでは無いものが多いので、どこかで栽培保護を望むのです。

上に挙げたのはアカマツとクロマツの園芸品種だけですが、この他に五葉松の園芸品種も多いし、ヒノキ、サワラ、マキ、スギの園芸品種なども多いのに見られなくなったのは残念です。文献にあたると『武江産物志』には名木が多く記載されているし、『金生樹譜』などにも記載が多いのですが、海外からの園芸品種が庭に植えられ、日本で古くから栽培されていたものが見られなくなっています。書庫を整理している中に白井光太郎博士の『植物奸異考』(大正14年発行)を見つけ、考えさせられることが多くあり一文を記すことになりました。

現状の園芸植物について、次回は各論的にまとめましょう。


〔植物名入門〕各著者(50音順)プロフィールとこれまでのエッセイ

芦田 潔(社団法人日本おもと協会理事)
プロフィール伝統園芸植物「オモト」の銘を考える

岩佐 吉純(岩佐園芸研究室主宰)
プロフィール園芸植物の命名考

荻巣 樹徳(ナチュラリスト):準備中

乙益 正隆(ナチュラリスト・植物方言研究家)
プロフィール植物方言採集秘話

金井 弘夫(国立科学博物館名誉館員)
プロフィール植物の名前を考える

管野 邦夫(仙台市野草園名誉園長)
プロフィール花の名前にご用心

北山 武征(財団法人公園緑地管理財団副理事長)
プロフィール緑・花試験うらばなし

許田 倉園(元:玉川大学教授)
プロフィール植物名に現れた台湾の固有名詞

坂崎 信之(植物プランナー)
プロフィール謎の植物誌

佐竹 元吉(お茶の水女子大学 生活環境研究センター)
プロフィール生薬名の混乱

下園 文雄(元:小石川植物園)
プロフィール小石川植物園に渡来した植物たち

杉井 明美(園芸家)
プロフィール気になる園芸品種

立松 和平(作家)
プロフィール花の名前

辻井 達一(北海道環境財団理事長)
プロフィールアイヌ語起源の植物名

豊田 武司(小笠原野生生物研究会)
プロフィール小笠原の植物

中村 恒雄(造園植物研究家)
プロフィール園芸樹木の変わりものたち

福屋 正修(ナチュラリスト)
プロフィール植物名学入門

藤本 時男(編集者・翻訳家)
プロフィール「聖書の植物」名称翻訳考

三上 常夫(編集者・翻訳家)
プロフィール造園植物の名前の混乱

水野 瑞夫(岐阜薬科大学名誉教授):準備中

山本 紀久(ランドスケープアーキテクト)
プロフィール実と名が違う造園植物

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