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郷土の誇り橋本氏

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1998年10月11日 中日新聞

日系人植物学者小笠名誉町民第1号に

  小笠町猿渡出身の日系ブラジル人で、植物学者として世界的に高い評価を受けている橋本梧郎さん(八五)を同町第一号の名誉町民として顕彰する「名誉町民顕彰式が十一日、小笠町営保養センター小菊荘で行われ、八年ぶりに里帰りした橋本さんに顕彰状が黒田淳之助小笠町長から贈られた。

橋本さんは大正二年、同町猿渡に生まれ、県立掛川中(現掛川西高)を卒業。日本植物学会会員として中部地方に生息する植物調査・研究活動を展開し、数多くの研究成果を発表した。昭和九年、十一歳で単身ブラジルに渡り、現地の植物調査・研究に没頭。約十五万点にのぼる植物を採取した。新種をいくつか発見したほか、生薬学会でもブラジル産薬用植物研究の専門家としても名高い。二年前に服した「ブラジル産薬用植物辞典」は、橋本さんの研究を集大成させたもので、薬用植物研究者のバイブルとなっているという。

橋本さんは豊橋市で開かれる国際植物増殖者会議などに出席するため来日。これに合わせて小笠町は名誉町民第一号の称号を用意し、町に招待した。

顕彰式には町や町議会、親族、友人ら約百八十人が出席。黒田町長は「植物分類学の世界にとどまらず、日本とブラジル両国の友好に貢献した橋本さんの功績は小笠町の誉れ」とあいさつし、名誉町民の顕彰状を手渡した。

これに対して橋本さんは「名誉町民という名誉ある称号をいただき、身に余る光栄。多くの町民の皆さんに祝っていただき、良い故郷をもったと心から喜んでいます」と述べ、ブラジル産薬用植物などの著書を町に寄贈した。

式典に引き続き、橋本さんは「夢、ブラジルへ求めて」と題した記念講演を行い、自らの研究人生を振り返った。

橋本さんは十一月二日まで小笠町に滞在し、その後、神奈川県などで所用をこなし、同月七日に帰国の途に着く。今月二十二日には黒田町長とともに県知事を表敬訪問する予定。


[写真:黒田淳之助小笠町長(右)から名誉町民顕彰状を受ける橋本梧郎さん=小笠町で]


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