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第二章 種子の不思議

第二四話 こぼれ種子のはなし

まかぬ種子も生える

全国に花ゲリラが出没することは平和の象徴
おちこぼれはたくましく生きてゆきます


こぼれ種子――いい言葉だと、この間集った花好きの人たちが言っていた。私もそう思う。わが家の庭にウサギノオ(Lagurus ovatus=イネ科)が、こぼれ種子で生える。地中海沿岸地方原産、野草のメヒシバの様な葉で、生長のままに、ウサギの尾に似た花穂が出てくる。この花の葯が開いたころで切り取るのが、見事なドライフラワーを作るコツ。

まかぬ種子は生えぬ、と昔の人はいう。ところが、こぼれ種子は違う。人がまかなくても自らの力というか、自然の営みというのか、芽生えの姿にオヤッと思うことがよくある。このことは、ウサギノオだけに限ったことではない。ほかにもいっぱいある。デージー、ハナニラ、オシロイバナ、マツバボタン、ホウセンカ、フランネルソウ、コスモス、オダマキ、オオケタデ、ムラサキハナナ、ナノハナ、ハルシャギク、キンケイギク、パンジー、ムシトリナデシコ、スミレグループなどなど。

そこで、私は提案したい。身近な町並みの道端や斜面、ブロック塀の下など、ちょっとした空き地に、こぼれ種子の芽生えがあったら大事にして欲しい。また、積極的にまくこともすすめたい。例えば、自治会、町会の行事で草むしり、清掃があるが、その際、野草とは違うなと思ったこぼれ種子の芽生えがあったら、そっと残してそのままにして欲しい。

こういう話がある。ある花好きのおばあちゃんが、道端のネコのひたいほどの空き地にオシロイバナの種子をばらまいたという。芽生えの葉が他の野草と違うので、草むしりの人が抜かないでおいた。それを見たおばあちゃんは喜んで、ある新聞に投書した。読者はみんな、これこそ身近な園芸だと感じたにちがいない。こういうことを花ゲリラといってもいいと思う。全国津々浦々にこういう花ゲリラが出没することは平和だ。そして、みんなが協力すると、なおすばらしい。

こぼれ種子の二、三の体験を紹介しよう。浦安の東京ディズニーランドの周辺の花と緑の広場に、ナノハナやコスモスが野性的に群がって咲く花景観は今や名物。2年目のシーズンにこういうことがあった。予定してばらまかれた黄花コスモスの開花株の中に、前年に咲いたクレオメ(フウチョウソウ)のこぼれ種子が芽生えて混り合って咲き競ったのである。予期しない花景観はいろいろな色合いと形をおりまぜて好評だった。これからもっともっと混り合ったカラーの、こぼれ種子の花畑ができるにちがいない。

もう一つ。フランネルソウ(スイセンノウ)は銀白色の入った緑の葉で、フランネルそっくりの柔らかい葉が特徴。だから、芽生えの葉はすぐ区別がつく。夏~秋には草丈40~70cmになり、赤い一重のナデシコの花がいっぱい咲く。

友人の父親は東京の下町で植木職の親方。自宅の庭の飛び石沿いやつくばいに、このフランネルソウのこぼれ種子の芽生えを大事に残して咲かせていた。この南欧生まれの異国の花が和風の庭に調和して咲いていたのを、いまも忘れられない。

自然の営みの中での植物は、自らのこぼれ種子によって生を謳歌している。都市生活の中でも、このこぼれ種子のサイクルを生かした花景色が全国各地に展開するのを、私は心待ちにしている。


(注:本章の内容は出版当時のものです。「花ゲリラ」は意図的に外来植物を広げる手助けとなり、外来生物法などの法令に抵触する恐れがあります)

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